はじめてUXに取り組む方へ:16の重要なUXデザイン原則

はじめてUXに取り組む方へ:16の重要なUXデザイン原則

UXデザインの世界に足を踏み入れたばかりの新人にとって、「どこから学べばいいのか」は悩ましいポイントかもしれません。デザインの感覚やツールの使い方も重要ですが、まず身につけるべきは「原則」です。原則とは、あらゆる場面で判断の軸になる“設計の土台”とも言える存在です。
今回は、UXデザインを始めたばかりの方に向けて、プロのデザイナーも常に意識している16の基本原則を紹介します。

1. ユーザー中心設計(User-Centered Design)

すべての判断基準は「ユーザーがどう感じるか」にあります。自己満足ではなく、ユーザーの課題解決や満足度を最優先に。

2. 一貫性(Consistency)

デザインの一貫性は学習コストを下げます。ボタンの位置や配色、用語の使い方など、使い慣れたパターンを守ることで、ユーザーの迷いを防げます。

3. 階層構造(Hierarchy)

情報の優先順位を視覚的に整理することで、ユーザーの行動を自然に導けます。サイズ・色・余白を使ってメリハリを。

4. フィードバック(Feedback)

ユーザーのアクションに対して、何かしらの反応(例えば「送信しました」など)を返すことで、安心感や操作の確信を提供します。

5. 使いやすさ(Usability)

見た目だけでなく、操作のしやすさも重視すること。UXとは「使える」ことと「気持ちよく使える」ことの両立です。

6. ユーザーの習慣(Familiarity)

既存の慣れ親しんだインターフェースを参考にすることで、初めてのUIでも直感的に操作できるようになります。

7. 見つけやすさ(Findability)

必要な情報や機能に、迷わずたどり着ける設計を。ナビゲーションや検索性は、UXの基礎体力です。

8. アクセシビリティ(Accessibility)

色覚や操作デバイスなど、ユーザーの多様性に配慮することは、インクルーシブなデザインに不可欠です。

9. 直感性(Intuitiveness)

「次に何をすればいいか」が感覚で分かる設計は、マニュアルいらず。余計な説明が不要なほどの明快さを目指しましょう。

10. 読みやすさ(Readability)

タイポグラフィ、行間、行の長さなど、テキスト情報の可読性はコンテンツ理解を支える鍵です。

11. 視認性(Visibility)

大事な情報は目立たせる。逆に、補足的な情報は控えめに。視覚のメリハリがUX全体の快適さにつながります。

12. 柔軟性(Flexibility)

ユーザーの使い方に合わせて対応できるインターフェース(ショートカット・カスタマイズなど)は、上級ユーザーにも寄り添う設計です。

13. エラー防止(Error Prevention)

そもそもミスが起きにくい設計にすること。確認ダイアログや入力チェックも有効です。

14. エラー回復(Error Recovery)

ミスが起きてもすぐ戻れる設計に。取り消し(Undo)や復元機能などで、ユーザーのストレスを最小化します。

15. ミニマルデザイン(Minimalism)

必要以上の装飾や情報は排除し、シンプルで本質的な体験を提供しましょう。ミニマルは、あらゆるUXの基本です。

16. 継続的改善(Continuous Improvement)

UXデザインは一度作って終わりではありません。ユーザーの声やデータに耳を傾け、改善を繰り返す姿勢が成功の鍵です。

まとめ

UXデザインの原則を理解することは、単なる知識習得ではなく「ユーザーの立場で考える力」を鍛えることでもあります。今回紹介した16の原則は、新人デザイナーが迷ったときの羅針盤。すべてを一度に完璧にこなす必要はありませんが、日々の制作に取り入れる意識こそが、良いUXを生み出す第一歩になります。