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視認性・可読性・理解度──ユーザーに「ちゃんと読んでもらう」ために
Webサイトやアプリで文章を届けるとき、ただ「書く」だけでは十分ではありません。ユーザーがその文章を視認できる(視認性)、読み進められる(可読性)、そして理解できる(理解度)という3つの段階を満たして初めて、メッセージは伝わります。これはUXデザインにおいて、見た目の美しさと同じくらい重要な設計要素です。
1. 視認性──文字を「見える」状態にする
視認性は、文字が視覚的に判別できるかどうかを指します。
主にタイポグラフィや配色、サイズ、コントラストなどの要素が影響します。
・フォントサイズはデバイスや距離に応じて十分な大きさを確保する
・背景色と文字色のコントラスト比を高める(WCAGの基準を参考に)
・字間(カーニング)や行間を適切に調整し、文字が潰れないようにする
視認性は文章の第一関門です。どんなに内容が良くても、読めなければ意味がありません。
2. 可読性──文章を「読みやすく」する
可読性は、文章構造や言葉遣いが読み手にとって負担なく理解できる状態を指します。
これは文字そのものではなく、「文章全体の読みやすさ」に関わります。
・短い文で構成する(1文あたり20〜25語程度が目安)
・難解な専門用語は避けるか、説明を添える
・段落を適度に分け、見出しや箇条書きを使って構造を見える化する
・視線誘導を意識して重要情報(日時や金額など)を冒頭や、句読点の後に配置する
読みやすさが確保されることで、ユーザーはストレスなく情報を吸収できます。
3. 理解度──文章を「わかる」状態にする
理解度は、ユーザーが文章の意味や意図を正しく理解できるかを示します。
これは認知負荷や文脈の提供が大きく関わります。
・曖昧な表現を避け、具体的な言葉で伝える
・事前知識の有無を想定して、必要な背景説明を入れる
・図や画像、例を用いて複雑な概念を補足する
・行動を促す場合は、何をすれば良いかを明確に指示する
理解度は「その文章がユーザーの中で意味を持つ」かどうかを決定づけます。
4. この3要素はUX設計の一部
視認性・可読性・理解度はそれぞれ独立した概念ですが、UXの現場では相互に影響し合います。
たとえば、視認性が低いと可読性や理解度も下がり、理解度が不足するとユーザー行動(購入・問い合わせなど)に繋がりません。
UI/UXデザインでは、この3要素を文章設計のチェックリストとして活用できます。
5. 実務での取り入れ方
・デザインレビューの段階で「見えるか・読みやすいか・理解できるか」を別々に評価する
・ターゲットユーザーを想定し、語彙や事例を調整する
・分析ツールやユーザーテストで、文章がどこまで読まれているかを測定する
まとめ
文章は「書いたら終わり」ではありません。
視認性・可読性・理解度の3つを意識することで、初めてユーザーに届く情報になります。
デザインと文章は別の領域に見えて、実は深く結びついています。
UI設計と同じように、文章も“ユーザーのために設計”する視点を持つことが、成果に直結します。































