今回のテーマは、情報アーキテクチャ(IA)です。Webサイトの「使いやすさ」を根本から支えるこの見えない設計の力を、UXの視点から整理していきます。
Webサイトを訪れたとき、「なんだか使いやすい」「目的のページにすぐたどり着けた」と感じた経験はありますか?その使いやすさの裏側には、「情報アーキテクチャ(IA)」という考え方が存在します。IAとは、Webサイトに掲載されるさまざまな情報を、ユーザーが迷わず見つけられるように整理・分類・構造化する設計のことです。私たちサンアンドムーンがIA設計の出発点を「ユーザーが迷わず目的にたどり着けること」に置くのは、見えない設計の質こそが、伝わるサイトの土台になると考えているからです。
IAがないと、なぜユーザーは迷うのか
あるWebサイトで「料金プランを確認したい」と思ったユーザーが、ナビゲーションに「サービス内容」や「導入事例」しかなければ、どこをクリックすれば料金が見られるのかわからず、ストレスを感じて離脱してしまうかもしれません。これは情報設計が不十分な例です。ユーザーが期待する情報の流れとサイト構成がずれている状態——IAがきちんと設計されていれば、ユーザーが最も知りたい情報を最も自然な流れで届けることができます。
IAがつくる「使いやすさ」の特徴
IAによって実現できる使いやすいサイトには、情報のグルーピングが論理的で階層がわかりやすいこと、ナビゲーションが直感的で迷いにくいこと、各ページの内容が整理されており過不足がないこと、ユーザーの目的ごとに適切な導線が設計されていること、といった特徴があります。たとえばコーポレートサイトの場合、「会社概要」「事業内容」「採用情報」「お知らせ」などの情報を目的別に明確に整理することで、社外向けのPRだけでなく、採用・営業・問い合わせのすべてに良い影響を与えます。
IA設計は、ビジネス成果にも直結する
IAの役割は、単にユーザーの利便性を高めるだけではありません。問い合わせや資料請求ページへの導線を最適化することでCVを改善し、情報の優先順位をユーザー視点で整理することでページの滞在時間を延ばし、必要な情報にたどり着けないユーザーの離脱を防ぐことにもつながります。IAは見えない設計ですが、その効果はユーザーの行動とビジネス成果に明確に現れます。
サンアンドムーンのIA設計アプローチ
サンアンドムーンでは、サイト構築やリニューアルの際に、ユーザーリサーチや競合調査をもとにした情報設計を丁寧に行っています。ユーザーが「何を求めてアクセスするか」を起点に、コンテンツの分類・階層・導線を設計し、ワイヤーフレームやサイトマップとして可視化します。IAはデザインが始まる前の段階でこそ価値を発揮します。初期設計にIA視点を組み込むことで、後工程のブレや手戻りを防ぎ、質の高い体験設計が実現できます。
まとめ
情報アーキテクチャ(IA)は、Webサイトの「使いやすさ」を根本から支える見えない設計です。ユーザーが迷わず目的の情報にたどり着けるよう、情報を整理・分類・構造化するこのプロセスは、ユーザー体験とビジネス成果の両方に直結します。デザインが始まる前にIAを丁寧に設計することが、伝わるWebサイトへの第一歩になります。
記事監修

中谷 浩和
株式会社サンアンドムーン|代表取締役
1976年創業のデザイン事務所を前身に、Webコンサルティング・UI/UXデザインを専門とする。
国際標準のUX設計プロセスを学ぶ Google UX Design Professional Certificate を取得し、 上級ウェブ解析士 としてデータ主導のサイト改善にも精通。デザイン思考を軸に、ユーザー認知・行動・文脈からWebサイトの課題を捉え直し、成果につながる設計へ落とし込むことを使命としている。システム設計、フロントエンド技術、SEO・パフォーマンス改善まで技術知識を横断し、サイト全体を見通したディレクションを得意とする。自動車メーカー、銀行・クレジットカード、保険などの大手から中小企業まで、数値で検証しながら改善を積み重ねる実践的なコンサルティングを提供している。






























